崎山酒造廠
恩納岳の綺麗な軟水が作り出す泡盛
縁起物で有名な松藤♡
崎山酒造の代表銘柄といえば「松藤」。
2代目の起松さんと妻の藤子さんの名前を1文字づつ頂いて名付けられました。
沖縄戦の時代、沖縄全体が混乱の中で泡盛も厳しい時代がありました。そんな時代を乗り越えてきた2人、起松さんと藤子さん。
2人の絆の強さ、人の良さ、泡盛にかける思いが今もファンを惹きつけてやまないんだと感じます。そんな2人の名前が付いた泡盛ですから、縁起物として結納や結婚式に好んで飲まれています⭐︎
少し前に、私の従姉妹の結納が執り行われたので、食事会に松藤をプレゼントしました。ちゃっかり♡
伝統を重んじつつも革新的な試みもためらわない
崎山酒造では製麹の段階でしっかり麹を育てる老麹(ひねこうじ)を使っています。
老麹とは黒麹菌が総破精型で内部だけでなく蒸米全体を菌糸が覆っている状態になるまでしっかり黒麹菌を生やし育て、黒麹菌の生成した内容成分も多く酵素力価が高い米麹なんです。
なので出来上がる泡盛はしっかり重みとコクが生まれます。
この三角棚も風情がありますよね⭐︎
それから、崎山酒造では濾過を粗く仕上げています。そうすることで古酒になっても成長していく余力のある泡盛になります。
タンクの中にあるのは蒸留したての原酒です。出会えてテンションアゲアゲ↑↑(^ ^)
少し白く混濁しているの分かりますか?
原料由来の油分などの成分が含まれているからです。始めはその油っぽさが臭く感じることもありますが、時が経ち馴染んでくると甘み・香味成分へと変化し泡盛の醍醐味を味わえる一品になっていきます♡
人も時が経ち成長していくと丸くなるように泡盛も角が取れて舌触り良く滑らかに変化していきます⭐︎
度数が高いお酒という印象の泡盛ですが、度数が高いもの程、泡盛らしさが残っていると思っています。
泡盛らしさが臭みだと感じてしまってはもったいないのです。ほんの少しの量で構わなくって、少しずつ唇を濡らすように呑む、そして時間の経過とともに泡盛の香りが変化していくのを楽しむ。古酒の楽しみ方ではあると思いますが…。
ウィスキーの楽しみ方にも同じことが言えますよね⭐︎ウィスキーも泡盛と同じ蒸留酒なので似たような特徴は持ち合わせています。時間をかけて香りが開くのも待って、少しずつ加水しながら一杯の変化を楽しむ。そんな楽しみ方は泡盛でもできますし、泡盛の方が香りは多彩であるような気がします。
私の思う泡盛の良さの1つは「香り」です。好きな泡盛に出会えたら、飲まなくても香りだけで満足します。(あっ、でも飲みますよ笑)
その「香り」に出会うためには、泡盛から揮発しているアルコールの向こう側を嗅ぐイメージで意識を向けると感じ取ることができますよ♡
とは言っても、なかなか飲みにくかったり甘い方が好きだったり、好みがありますよね⭐︎
泡盛をベースにしたリキュール類もまた楽しめますよ♡甘さもあって飲みやすいし、瓶のサイズ感もちょうどいい!
こういったリキュールを使って割るのもいいですよね(^ ^)
新しい泡盛の可能性への挑戦も惜しまないのは私達飲む側にとってもありがたいです♡
今回の見学で2度目になりますが、前回の見学を覚えて下さっていて本当にうれしかったです。今回も丁寧に説明・案内して下さり、ありがとうございました。
見学日: 2017 年05月11日
文:泡盛マイスター 新里 葵
0コメント